11月末の状況

情報源:軍事アナリストジダノウ氏

ウクライナ南側、ヘルソン地区は比較的落ち着いています。ヘルソン市民間施設へのロシア軍攻撃が続いていて、民間人の犠牲者も出ています。攻撃があったとき、速やかに安全な場所へ避難することが大切ですが、ロシア側はドニエプル川の東側からカノン砲で撃っているので、わずか30秒ほどで着弾してしまうこともあり、対応が難しい状況です。

 

東側、バフムト市では苦戦が続いています。ロシア側は兵隊を昼夜問わず24時間攻撃を続けています。攻撃は3波に分けれています。第1と第2波は軍事経験のない動員されたばっかりの兵隊がやって来ます。この最初の2つの波でウクライナ軍の自動小銃の銃身が熱くなった来たところに第3の波、民間軍事ワグネル社の経験ある兵隊がせめて来ます。最終的に近距離戦となり苦戦しています。

 

ロシアはウクライナの電気設備への攻撃を軍事目的あると主張していますが、実際、戦時中の前線ではそもそも電力網を使うことはありません。停電による軍への影響ほなく、戦力を失うこともありません。

 

では、続いて政治的なことですが、ニュースウィーク雑誌に、ロシアのウクライナ戦争の後に日本へ攻める計画だったのの記事がありました。私は(ジダノウ氏)以前ロシア極東軍を視察に行ったことありますが、日本への攻撃はありえないと思います。なぜかとおいと、極東軍はこの50年間に一回も軍事展開したことがなく、戦争する力ありません。その上ロシアの太平洋海軍もっとも戦力が弱く、戦艦がとても古い。聞いた話では燃料に石炭使っている戦艦もあるようです。このような状態では、日本へ攻めることは考えられない。そのため単なる情報作戦で、他国の様子を見るためだと思います。

 

ロシア国内では、民間軍事ワグネル社のプリゴジンはできる人になろうと踏ん張っていて、そのせいでバフムト地区で多大な犠牲を出しながら攻め続けています。軍のトップとはヘルソンから脱退したことで評価が大きく下がっていて、それをプリゴジンやカディロフのような人物は自分のためにうまく使おうと活発に動いていると見ています。

 

ウクライナ軍にとって大きな問題は以前通り武器不足です。カノン砲は200機以上ありますが、30%は修理が必要な状況です。今、やっとポーランドカノン砲の修理場所も決まり、ドイツからも重機運搬用のトラック援助がありました。これで修理に回せますが、カノン砲は故障車のように修理に出して代わりに代車もらえるようなことはないので時間はかかります。十分な武器があれば戦争早く終わらせることはできるのですが、アメリカ・西側(ヨーロッパのこと)の考えは少し違うのではと感じます。

 

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ここから私の感想。

テレビでは、ウクライナ有利という情報ありますが、現地では苦戦しています。何とか武器提供が早く進んでほしいところです。以前、戦争の終わりについての分析結果として3つのパターンが紹介されていました。

1.ロシアが勝つ(もっとも可能性が低い)

2.硬直する(可能性が高い)

3.ウクライナが有利に進む(可能性高い・しかし危険)

3番目のパターンが一番望ましいですが、危険の意味は、ある時点においてプーチンが「もうこれ以上攻めるな、核弾頭落とすぞ!」となる可能性があるため。どうもアメリカの考えはウクライナへの武器提供を遅くし、ゆっくりですが、ウクライナが戦争を有利にすすめることかもしれません。