バフムトウクライナ勝利!そしてニューヨーク・タイムズ記事について

バフムトでの戦争には、ロシアが押し通せるかそれともウクライナが守りけれるかの大変重要な意味がありました。そして、そしてウクライナが守り切れました!!!ロシアが全ての軍事力を投入し、全力で攻撃しましたが、結果ウクライナが押し返し、ゼレンスキー大統領が堂々とバフムト市訪問しています。

これ以降、ロシアは何ができるのでしょう。。。もう手詰まり状態だと思います。負けた、それだけ、負けた軍の兵士は銃持ったまま軍をさり、戻り、混乱を起こす。ロシアにとって終わりの始まりだと思います。

 

さて、ニューヨーク・タイムズ誌に今回の戦争に関する記事があります。

www.nytimes.com

情報収集力、分析、情報の表現やはりニューヨーク・タイムズ誌はすごいですね。

すごいと言う表現が足りないくらいです。

とても大きな記事なので戦前の状況についてだけ書きます。

ロシアのエリート、プーチン近辺、政府の管理上層部、全員戦争に向かっていることを認識していなかったとのことです。

ジャーナリストのレムチュコフの話しが紹介されています。彼は戦争の1週間前に軍トップの人たちと会っています。そのときの軍トップの様子は非常に楽観的で、ダイエットの話しとか、3月に休暇とって旅行に行くなどの話しで1週間後に戦争が始まるとは思えない状況だったそうです。(ちなみに、トップが分からないということはロシア軍もまったく準備なかったということになります)。

ロシア大統領報道官のペスコフ氏も、戦争になるとは全然思っていなかったと、エリートもまったく知らなかったという話しばっかり続きます。

しかし、アメリカ情報機関は戦争始まると認識していました。それなりのとても動かぬ根拠があったのではと思います。

バーンズCIA長官はモスクワへ行き、FSB長官のパトレシュブと会っています。バーンズはロシアが戦争始めた場合、アメリカは断固として厳しい措置を取ると脅しをかけましたが、パトレシュブはそれに対して、今のロシア軍はソ連時代と違う、アメリカとも戦争できる状態と答えています。

やはりアメリカCIAの情報収集はすごいです。それでもひとつだけ間違いはおきています。ロシア軍は強いとの認識がありました。今となっては、全然パトレシュブの言っていた通りの軍は存在していなかったことになりますが、この認識のため、戦争始まった当初ウクライナへの武器提供が少なかったのも事実です。

ウクライナ外務大臣クレバ氏は、戦争の数日前にアメリ国防省を訪問し、オースティン氏と会っています。オースティンはウクライナ側に計画あるのかとクレバに聞いていますが、それにクレバは「ロシアが侵攻すると考えられません、考えるのも苦痛です」と答えています。

すなわち、戦争の前はロシアのトップも、ウクライナのトップも戦争になるとは思ってもいなかったのです。なぜかというと、あまりにも現実離れした話しでもあったからです。しかし、現実離れした、空想の世界に埋もれ頭がおかしくなったプーチンは戦争を始めました。

さて、戦争で一番重要なことは、まず相手国の空軍を破壊し、その後地上戦で好きな戦術で侵攻することですが、ここはロシアができていません。記事にウクライナ空軍オレクシーさんの話しがあります。戦争始まる数時間前に電話がかかって来て、至急空港へ来るようにと、来たところですぐに飛び立つように司令を受け、飛行機に乗ってウクライナ中心部の飛行場へ移動します。到着後、いろいろな空軍基地からも飛行機が集まって来ていたとのことです。そして、飛び立った空軍基地はその後すぐにロシアのロケット攻撃を受けています。ウクライナ空軍はそれからロシア空軍と空中戦争を始めますが、力関係は15:1だったそうです。しかし、ロシアのパイロットは撃って来ない敵と戦うことはできるだけで、実際攻撃して来たウクライナパイロットから逃げるように高度を下げて行き、スティンガーの餌食になって行ったとのことです。

CIAの情報で、数時間前にウクライナ空軍を守れたことが本戦争の流れを一気に変えたとも言えるのではないでしょうか。

==========

大きな記事で、文字一つ一つ意味があって、簡単に要約できるようなものではないですね。日本語訳が出ればぜひ読んで見てください。

 

ちなみに余談ですが、CIAバーンズ長官がモスクワへ行き、パトレシュブと会っているとき、ウクライナではアメリカはウクライナをロシアに売り飛ばした、戦争になることは嘘だとの情報をロシアの手先がマスメディアを使って広めていました。

 

以上。