12.2 国際状況

情報源:ユリーシュヴェツ

 

原油60ドル/バレールの上限設定が始まりました。これによって12/5から始まる欧州の対ロシア原油輸入禁止措置は問題なく進行する土台ができています。

この上限があることで、欧州の輸入禁止措置を他の国々が都合よく使うことができなくなります。

ロシアは輸入禁止は認めない、60ドル上限も認めない、いやなら買わなくて良いとのことです。

しかし、ロシア原油の大手購入者のインドと中国は上限について無言のままです。

上記の2国はこの上限を認める可能性は高いです。以前インドはロシアの石油輸入した際、ヨーロッパからの批判されています。しかし、インドはヨーロッパが輸入している石油の半日分の量を1週かけて輸入していていることを理由に輸入続けて来ました。

今回は、欧州が輸入を止めるため、インドにとって上限を守る必要が出て来ます。

 

上限設定によって、突然の原油不足により世界経済への悪影響を防ぎながらロシアが原油で戦争資金得ることを止めることが可能になります。

 

次に、ウクライナに不足している兵器について。

現在、アメリカ兵器在庫の30%は終わっているようです。このため、兵器の補充が急務になっています。しかし、生産量が追いついていません。

アメリカ一週間生産の量をウクライナで2日だけで使ってしまっています。

ヨーロッパの場合、フランス1年分の生産量も2日で使われています。

イギリスが全兵器を提供した とした場合 7日で終わってしまいます。

このように見ると莫大な量の兵器使われているように見えますが、実際そうでもありません。というのは、欧米は21世紀にこのような地上戦が行われると思ってもいませんでした。そのため、この戦争で使われる武器の製造は極端に少なくなり、発注あっての生産の流れになっています。

増産に踏み切る準備はもちろんできていますが、そのためには契約のサインが必要です。すなわち、企業側はお金を見せてくださいそうしたらいくらでも作くる準備はできていますと。発注者はペンタゴンになりますが、ペンタゴンは昔から最後まで待ってからサインする癖があります。その最後は今だと思うので、そろそろ契約が結ばれ武器製造の増産が始まると期待しています。欧米の各国が増産し始め(ドイツ以外)十分な量の武器提供が始まるのと期待しています。

さて、ドイツについてですが、最近メディアに兵器廠についての情報が出て来ています。本当にずさんな状況です。もし、戦争が始まったとしたら、ドイツの兵器廠はわずか2日分しかないとのことです。比較としてウクライナの兵器廠は戦争始まる前に数週間分はありました。ドイツ軍の武器は使える状態になかったり、冬用の軍服もないなどの色々な問題が浮き彫りになって来ています。

この状況を改善するためにショルツ首相は1千億ユーロ提供するとのことです。しかし、まだ全然進んでいない状況です。生産者側は防衛省が主導してすすめるべきと言っていて、防衛省は生産者が主導的に動くべきと主張し何も動いていない模様。

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以上